子宮内膜異形増殖症だって。

筋腫分娩から始まった闘病の全記録。

急変の可能性。

1時間程過ぎた頃か。

アパートから彼とママが帰って来た。

『もう心配しなくていいよ
ちゃんと掃除してきたからね』

ママが見慣れた時計を
サイドテーブルに置きながらそう小声で言った。

良かった‥。
ありがとぉ。

部屋からいろいろ持ってきてくれて
自分の物が増えた事で気持ちが少し落ち着いた。

『ママもパパもアパートに泊まるから』

病院から車で5分圏内にあるわたしのアパートは
拠点にするには高立地。

看護師サンからは
『個室だし、もし心配なら
今夜は泊まってもらってもいいですよ』と言われた。

それを聞いた彼が『俺、泊まります』と言った。

仕事もあるし大丈夫と断ったけど
完全看護の大病院が
泊まっていいと提案することなんて普通はないだろう。
今夜、急変する可能性があるなら
ひとりは残った方がいいと彼が強い口調で言った。

そうか‥。
あたしやっぱり危ない事に変わりないんだよね。

この人
こんなに頼もしいんだ‥。

弱ってるから余計にそう思うのか。

パパもママも『そうだな』って。

朝、入れ替わろうと話し終わると
パパとママが
わたしのアパートに仮眠を取りに行った。

相変わらず1時間おきに看護師サンが
出血の状況を見に来てくれる。

『大丈夫だねーまた来ます』

看護師サンと入れ替わりで入ってくる彼は
その都度『大丈夫みたいで良かった』と言ってくれる。

あと何回聞けば朝になるのか‥。

とてつもなく長く感じる1時間を
積み重ねていた。

『ねぇ、少しは寝ないと仕事大変だよ?』
『大丈夫。眠くなったら寝るから』

ほんとに寝る気があるのか‥。

むしろ寝てくれた方がわたし的には
気持ちが楽になるんだけど‥。