子宮内膜異形増殖症だって。

筋腫分娩から始まった闘病の全記録。

癌になんか負けるな。

お昼前にさっチンが戻って来た。
あんまり体調が良くないのか元気がない。

退院の事を言い出せないままお昼ご飯を食べる。

友達からの着信に気付いたわたしは
配膳を下げながら談話室のソファーに座って電話をかけ直す。

ほとんど誰にも言わずに入院生活を送っていたので
仕方なくここ数日の波乱万丈を説明して事後報告。

友達が病院に見舞いに来ると言うので
明日には退院だからと断ると
退院したら家に遊びに行くと言って彼女も納得してくれた。

他言無用と付け加えて電話を切る。
なんとなくTVのワイドショーを見ながらとどまっていると
さっチンも配膳を下げに来て
わたしを見付けると『ここにいたのか‼』と隣に座った。

『今、電話終わってなんとなくワイドショー見てたw』
『なるほどな』
『あ、そー言えば明日退院していいんだって』
『え!そーなんだ。もっとゆっくりしてていいのにw』
『先立つ不幸をお許し下さい』
『仕方ないw許すけど寂しくなるなぁ』
『大丈夫さ。通院もあるし家、めっちゃ近いんだから
見舞いに来るよー』
『うん』

そーだよね。
わたしが先に退院するだろうと分かっていたけど
やっぱりどこか寂しいよね。

さっチンには聞けなかった。

いつまで入院の予定なのか。
今の状況はどうなのか。

話してくれるまで無理に聞き出すのはやめておこう。
これでいいんじゃないかと思う。

『明日、忙しいだろうから退院祝いにドトール行こー』
『前祝い?いーねー‼』
『車椅子にする?』
『大丈夫‼ゆっくり行こ』

病室に戻り滅多に取り出さないまま
金庫に入れっぱなしのお財布を、それぞれ持っていざ出発。

わたしにとっては長丁場だ。
ナースステーションで一応行き先を告げた。

何とか無事に辿り着いてラウンジでくつろぐ。
毎日飲んでるお茶とほうじ茶には飽きてるから
いちいち新鮮。

暫くラウンジで雑談しつつ
さっチンの職場の話に耳を傾けていた。

わたしも彼女も介護関係のある資格を持っている。

わたしはおじと2人で
おばぁチャンの介護を協力しながら手伝っていたが
その大好きなおばぁチャンも数年前に亡くなった。

その時もいろいろな面で知識が役にたったので
資格を取った事はプラスだったと思う。

今現在、わたしはその資格はお飾りのままだが
彼女はそれを武器に仕事をしていて
現場の話を尊敬しっぱなしで聞いていた。

介護の職場は本当に大変だ。
今も昔も。

今だから言えるけど
おばぁチャンの介護に携わっていた時は
身内の介護って本当にしんどいと感じていた。
“自由”が限られるから。

でも赤の他人の介護を楽しくこなせる彼女は
本当にかっこよくて尊敬しちゃう。

そんな彼女もこの病のせいで休職。
復帰するらしいけど
今までみたいに動けるのか心配していた。

でもさ。
ここまで来たら治療に専念してさ?
早く元気になってさ?
仕事もバリバリしてさ?
行きたがってる旅行したりさ?

だから何とか打ち勝って
癌なんか追い出して
これからも一緒に生きて行こう?

あたし、今
本当にそう思ってるんだよ。