子宮内膜異形増殖症だって。

筋腫分娩から始まった闘病の全記録。

きっと、意味があるんだって思う。

診察も終わって、さっチンに会いに5階の病棟に向かう。

『ゆっくり話てていいよ、ママもロビーでお茶してるから
帰る気になったら連絡ちょうだい』
『ありがと』

ナースステーションの前を通ると看護師サン達が近寄ってきた。

『あらー‼誰かと思ったらーw』
『お久しぶりですw今日は診察で来ました』
『そーなの‼調子良さそうで安心しましたー』
『いろいろとありがとうございました』
『もしかして会いに来たの?』
『そーなんですw』

ママも挨拶をすると看護師サンと何か話ていたので
わたしはさっチンの病室にひとりで向かった。

病室は満員御礼のようだけど
さっチンのベットの場所は変わらない。

『さっチン?来たよー』
『おー‼』

カーテンを開けるとご飯の途中だったさっチンが
元気そうに笑っていた。

『やっぱりこの時間になるよねーw』
『うん。混んでたよ』

車椅子を降りて病室備え付けのベンチに向かい合って座る。

『顔色少し良くなったんじゃない?』
『でしょ?貧血の数値も少し良くなったって先生言ってた』
『良かったね』
『さっチンはどう?』
『今日は大丈夫‼』

マカロンをバックから出して差し出すと
スイーツ好きな彼女が喜んでくれた。

一緒に食べながら沢山話した。
ここ数日の事。
体調の事。

彼女の様子も気になっていたから
元気に笑ってくれた時は本当に安心した。

彼女は、先生からの提案で大学病院で
ここでは出来ない治療をしてみる事にしたらしい。
一時外出で大学病院に行って
治療が終わればまたこの病院に戻るといった具合に。

その治療をこの間はじめて受けに行ったのだそう。

オペ出来ない位に大きくなった癌に
直接何らかの治療が出来るようだけど
それが激痛らしくて、とても凹んだと言って笑う。

それでご飯が食べられなかった日があったのか‥。
想像しながらも彼女の話を聞いていた。

また、その治療に行くらしく気が重いよと言いながらも
消して逃げ出さない彼女。

やっぱり強いなぁー君は。

わたしが同じ立場なら、どうだろう‥。



『実家療養もそろそろ引き上げようかと思って』
『帰って来たら病院まで近くなるね
毎日遊びに来てくれていいよw』

さすがに毎日は無理だけど
戻ってくれば確かにいつでも来れる。

それで彼女も心強いなら、出来るだけ顔を出そう。

『ママ、待ってるから今日は帰るよ』
1時間はあっという間。
『そっか‼今日はありがとね』
『うん!楽しかったしまた来るから』

さっチンはコンビニに行くついでにロビーまで送ると
わたしの車椅子を押してくれた。

ロビーでママが本を読みながら待っていてくれて
わたし達を見付けると手を振った。

『お久しぶりです』とさっチンがママに声をかけると
『嘛璃と話して疲れたんじゃない?w』とママが笑う。
『全然ーw長い時間すいませんでした』
『とんでもない‼これからも仲良くしてあげてね』
『こちらこそです』
『退院したら、嘛璃と一緒に遊びに来てね』
『絶対行きます‼』
3人で話すのも楽しい。
彼女は母親を少し前に亡くしたらしい。

不安も沢山あるだろう。

人はひとりじゃ生きていけないって言うけど
寄り添ってくれる人が必要な時にはそこにいて
失ったものを補ったりしながら
支え合っていければ何とかなるんじゃないのかな。

それが完璧じゃなくても。

大袈裟じゃなく自分に出来る事で。

もし、10年振りに偶然会ったわたし達が
その運命にあるのなら、これからも寄り添って行こう。

きっと、意味があるんだって思う。